ベターマンより
「危ない姉さんs」



「 蛍汰くんのコト 火乃紀ちゃんは どー思っているのかな」

「ワカンナイよ。私、バカだから…」

 ここは、女子更衣室。三〇分後に出動と命令がかかり
ダイバーの女子二人、火乃紀と楓が着替えの最中だった。
「うーん、つれないわねぇ お姉さんに云ってみなさいよー 力になるから」
 翔と何かあったのだろう 今日の楓は 様子はいつも通りに見えるが、
妙にハイテンションで しつこかった。
「……」
 火乃紀は無言で 背を向け服を脱ぎさり、
ダイブスーツを装着していった。

「もう、こんなにオッパイは 素直に育ってるのにー」
 もにゅ… 火乃紀の脇から猿臂を伸ばし、歳不相応に
見事に膨らんだ乳房が 楓の掌で下からもたげられた。

「なッ…ちょっ、ちょっと楓さん…」
 突然のコトに 驚きの反応を示す火乃紀だが、
背後から、しなだれかかる楓の身体を
本気で突き飛ばす訳にもいかず、口だけで拒否の意思を示す。

「火乃紀ちゃんのおっぱい 張りがあるー」
 身体を硬くしただけで、抵抗できない火乃紀の様子に調子づいて、
楓の手は あきらかな愛撫の動きをはじめた。

 ッシュー…
 突然、更衣室の自動扉が開き 新たに人が入って来た。

「あッ、麻御さん 助け、………」
 火乃紀は入って来た麻御に助けを 求めようとしたが
何故か 途中でその台詞が途切れた。

 無理も無い、麻御の格好は 理由は全くの不明だが、
クルシマブランドのエナメル質とシースルーでつくられた 水着姿だったのだ。

「……ど、どうしたんですか?」
 当然の疑問を投げ掛ける 火乃紀。

「読者サービスよ」
 麻御は事も無げに応えると
「それより 貴方達は 何をしているのかしら」
 二人に質問をかえす。

「楓さんが…」
「火乃紀ちゃんがーいじっぱりだからー
 可愛い女の子になれるように 性根を叩き直してあげてるの」
 火乃紀の言葉をさえぎるかたちで、楓が 今や とんでもないコトを口にした。

                      キラーン

 楓のどの言葉に 麻御のセーフティを解除するキーがあったのかは定かではない。
しかし、その獲物となった火乃紀の目には 麻御の眼鏡の奥で輝いた光を、はっきりと とらえられた。

 麻御は 音も無く火乃紀の背後に付くと

                       スッ…  ぴた…

 火乃紀のお尻の谷間を割るように手を伸ばし
ダイブスーツの上から 股間の割れ目にそうように
ピタリと指をあてがった。

 あまりの突然で大胆な行動に 凍りつく女子更衣室。

 その静寂の中 スリットを上下になぞる麻御の指がたてる
衣擦れの音だけが響く。





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楓 「………」
麻御 (すりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすり)
火乃紀 「……… …、………………… ……………………、 …………………………………………」