エルフ「ELLE」より(「el」じゃないの)

「二人だけの世界」 

うぐッ……別人?



 「ねぇ 少し休みましょう」
 
 ここはスカイビレッジのジョーの借り部屋。
全てが停止した街の中で、ここだけは何も変わっていないような気がした。

「しかし、何がどうなっちまったんだ。誰一人として人間がいないとは」

「えぇ 全てはギミックを倒してから
 それから、まるでプログラムをリセットされたように
 何もかもが止まってしまった。私たち二人だけを残して…」

「………」

「ねぇ こんなことになってしまった理由 分かる」

「俺がSSクラスのスナイパーとはいえ、無理さ。分かるかよ」

「………」
 
 エルは無言のままジョーの前を横切ると
窓を大きく開いた。

「……やっぱり、何も聞こえない。何もかも」

 疲れたように そうポツリとつぶやく。

「ねぇ ジョー
 シャワーをかしてもらえるかしら。私身体の調子がなんだか変で
 頭をすっきりさせたいの」

「いいとも、自由につかってくれ」

 一人になるとジョーはソファーにどかっと腰をおろした。

「しかし、不思議なことばかりだ。何もかも全然分からん。
 ………俺も疲れてるのかな、うーん、考えがまったくまとまらない」

 バスルームのすりガラスから、エルの着替えのシルエットがうつるのを
ぼんやりと見ていると、

「ねぇ!!」

「……エル!?」

 何かまた異常な事態があったのか、ジョーは慌てて、ドアを開けた。

「どうしたんだ エル。ぎょぎょ」

 エルは全裸のままで、そこに力無くうずくまり 震えていた。

「あぁ ジョー。
 ここに一人でいたら…また、シャワーを浴びているまに、
 あなたまで いなくなってしまったら どうしようって…」

「鼻血が…」

「私、すごく寂しい…抱きしめて。ジョー」

 まるで聖書のアダムとイヴのように。
たが、それがまったくの比喩ではなく
現実になろうとは
今の二人に分かるすべはなかった。



Hシーンのアニメこそ こって欲しかったのに>「el」


「二人だけの世界」 エルフ「ELLE」より エル・マインズ


 エルフコーポレーションの最新作として、リメイク版「el」が発売されましたが、私のこの絵は
PC98時代のオリジナルの方からのワンシーンです。

 アリスソフトの「闘神都市」でゲームとして面白いと感じた、Hゲーというジャンルですが,
この作品「ELLE」では、もう他人にもエロゲー好きだってコトを、隠さなくなりました。

それだけ、このタイトルは素晴らしいものでした。

 アドベンチャーとしての謎解きのバランス。
 シックな背景と、鮮やかな人物のCG。
 素直に世界観に感情移入できる、大人のギャグ満載の流暢なテキスト。
 まさしくSF
 (本来のSFとは、探偵物なみに独自のプライドがたかい。
  その共通性とは ブラックユーモアと どんでんがえしな展開 んで、壮大なテーマ。
  ただの未来の舞台設定ってだけじゃないんです。)
 なストーリー展開。

 で、今回そういう趣味はホントないのですが、
リメイク版の「el」買いました。

 「あーこれだ、この背景この建物だよ」
 「テキスト部はHシーン意外、まったくそれこそ一字一句 かわっていないんじゃないか?」
 「確かに色々工夫して クオリティ高い演出 アイデアでアレンジしてあるけど
  ………リメイクってなんだろう」
 「スタッフロールに「ひるたまさと」の名前無いんですけど(見落としかい?)」
 「同梱のチラシ「(臭作の)絵里のアソコ」って何だよ、オイ」
 「エルフって ほんと どうなっちゃたの?」
 ってのが 感想です。

  あ ても、はじめての人にはホントお勧めしますよ。
21世紀直前の今でも十二分に通用するシナリオなんですから。

 2000-12/16