2018/04/22(日)「チャレンジングSHIRASE2018第一回with宇宙よりも遠い場所」に行って来ました。
SHIRASE5002https://shirase.info/


 SHIRASEとは、戦後の南極観測船、宗谷、ふじ、に次ぐ3代目の砕氷船でした(1982-2008)。
現役は4代目の二代目しらせ5003です。先代しらせ5002は退役後、廃棄の予定でしたが
民間のウェザーニュース他に売却され「SHIRASE」と名を改め、現在は千葉県船橋港に動体保存され
常時一般公開されています。
 「チャレンジングSHIRASE」は年5回ほど行うイベントで南極関連の企画をSHIRASE艦内で催すものです。


 先代しらせは、ましゅう型補給艦が竣工するまでの昭和時代に建造された自衛艦としては最大。
二代目しらせもサイズ的には全く同じ。


 私はイージス艦など護衛艦の一般公開や体験航海にも乗船したことあるのですが、まず驚いたのが
甲板の高さでした。数字を調べられなかったのですが体感的に、イージス艦などより高く感じました。


 "女子高生、南極へ行く"のアニメ「宇宙よりも遠い場所」(よりもい)とのコラボは原画やパネル展示とグッズ販売。
ここは後方格納庫。


 ペンギン饅頭号船内回の第8話「吠えて、狂って、絶叫して」の上映会も大スクリーンで常時行ってましたが
入ってくる日差しが明るくてチョット観えにくかったので鑑賞してる人はあまりいませんでした。

 
 1981年(昭和56)建造の2011年に退役した船なので、外装は少々くたびれております。
民間への売却と言っても商売よりも文化遺産として遺したいという志のもので
商売商売しておらず、カツカツでスポンサー企業や南極観測隊員OBや様々な人たちの
善意やボランティアなどで維持している状態です。
 今回のお代もシャトルバス往復が埠頭利用で200円と乗船に500円。

 密閉ドアは二重ドア、ロックもたくさん。淵もかなり高く気にしないとつまづきます。


 船内の通路、広めの方。
普通の自衛艦の艦内はパイプなどが剥き出しで、こういう客船のような内装にはなってません。


 船内の通路、せまめの方。大人二人がすれ違うのが結構大変。
船内は2回周ったけど、これくらいじゃ東西南北が把握できず迷いますね。


 病院室、隣に無菌室の手術台も。


 歯科部屋。
昭和時代に作られた物なので内装は基本的に3、40年前のデザインです。
保存状態は潮風の風雨にさらされる外装と違って、内装は綺麗です。

 「よりもい」のペンギン饅頭号は現役の二代目しらせの方を基本にしていると思います。
二代目しらせも劇中1話でやってたように、4月に帰国後11月に南極へ出航する
(日本の南極観測はこのルーチンで毎年続けられ、昭和基地には越冬隊が残ってるので、恒常的に南極には日本人が居ます)
までの間に、日本全国の港を周って一般公開されます。母港は横須賀。

  
 床屋部屋。


 荷物のこの辺はアニメのマンマ、このダンボールは現役で使用されるてるものなので。


 南緯55度にこだわる理由、初めて知りました。
札幌市の緯度は北緯43度。東京は北緯35度。
出航するオーストラリアのフリーマントル南緯32度。昭和基地は南緯69度。南極点は南緯90度。


 二段ベッドの天井の貴子の手製プラネタリウムの元ネタか。


 しらせ航海中と夏隊滞在中の昭和基地の料理は、しらせの操鑑スタッフの自衛官が行うそうです。
民間人の南極料理人の出番はしらせが帰った、無補給の越冬中の期間。

 第55次隊(2015)の南極料理人のお店、東京西荻窪の居酒屋「じんから」には南極カレーもあるそうです。
今度行くつもり。アニメの最終回の鑑賞会も主要スタッフと極地研(元南極観測隊員)の人たちとでココでやったそうです。

サムシネ!(キャラデザ・総作監のサムシング吉松の絵日記) 何よりも感慨深い夜


 アーミーナイスの元ネタはこの張り紙。


 最終回の日向からコンビニ店長へのお土産はプラモデルではなくて
しらせ乗員限定の「南極へ行ってきました!」というチョコレート菓子。
 しらせ船内臨時郵便局の消印以上に貴重なものでしょうね。


 中身は他の自衛隊関連土産と同じっぽいけど、パッケージはしらせ限定。


 「チャレンジングSHIRASE 2017第3回 -再会 『SHIRASE』×『しらせ』-」で
6年ぶりの再会をした、先代しらせ5002(左)と現役の二代目しらせ5003(右)の写真。


 微生物で分解するバイオトイレ。公園とかに設置する移動トイレみたいな設備です。


 しらせの上甲板、前方のはクレーン。二台のクレーンの間の格納庫(手前のが蓋)の雪上車なども
これで吊るのかな。


 柵は見た目よりは頑丈です。全体重かけて寄りかかり続けるのは甲板の高さ的に嫌だけど。


 階段を登って船橋へ。戦闘艦じゃないので艦橋じゃない。


 先代しらせ船橋全図。広いですね。


 停止 最微速 微速 半速 原速 一強速 二強速 三強速 全速 一杯
左の赤は後進、右の黒は前進。

  
 操舵の舵輪。


 操舵姿勢からの景色。


 船長席。


 船長席からのながめ。


 船橋から前甲板を。


 船橋室の上甲板に。

  
 船の一番高いトコ一度登ってみたいのですが、危ないので禁止。日向たち登ってほしかった。


 高所作業心得。

 
 左が船橋室の上甲板から。右は甲板から。高さの比較。


 チャレンジングSHIRASEのイベントとして食べ物の屋台も出てたのですが、
すぐ隣がスポンサードしているサッポロビール工場のレストランで
(平時はSHIRASE船内ツアーとサッポロビール工場見学ツアーをセットでも行っています)
北海道ジンギスカンを食べて帰りました。楽しかったです。

 長文にお付き合い、ありがとうございました。

 「宇宙よりも遠い場所」でしらせ5003が民間へ売却されたペンギン饅頭号にコラージュ。

2018/04/26