塗るつもり無いのは髪ワサワサ。ブラッドロイヤル2凄すぎ












「闘神都市」アリスソフトより

「宴の後」













「抱いてください」

 明日は早い 明かりを消した暗がりの中でか細い声がした。

「え……」

「…… ふ、不安なんです。今日式典で 遠くから見た父は私の父じゃなかった。
 いいえ、外見は間違い無く父なのですが,その顔に浮かべる表情が…
あんな顔みたことない…」

「長い間 離ればなれだったんだし、なんてったって闘神だぜ。色んな修羅場をくぐり抜けてきたんだろう。
 そうさ、俺だって出会った頃とはかわってるだろう」

 驚いた顔をうかべたカスタムだが、
最初の言葉は聞こえなかったように、普通にそうこたえた。

「うん…そう なのかも」

 クミコは納得出来ないように 小さい声でつぶやいた。

「明日はクミコの勝負の日だぜ。気が昂ぶってるだけだろう
 そんな時は とっとと寝るにかぎるさ おやすみ」

「おやすみ、なさい」

 
 
 

 暗がりの中 落ちつかない沈黙が続く。

 
 

 そして、

「違う」

「………」

「いいえ 違うの、そうじゃないの
 不安なのもあるけれど、違うんです。私決めてたんです」

 クミコは布団をはねのけ 上体を起こした。

「私はなにも出来なかった。カスタムさんが命を賭けて
 ここまで連れてきてくれたのに 私はいつも見ていただけ」
 私がカスタムさんに 出来ることは
 こんなことくらいしか…」

「………
 本当に、…そう思っているのかい。
 俺にとってクミコはささえだった。
 きみがいたから俺は 闘神大会優勝者に 闘神に なることが出来たんだ」

 カスタムは幾分 憮然とした口調で言った。

「俺はクミコが好きだ。そしてこの長い戦いでキミもそう思っていてくれると思ってた。
 だから、お礼だとか借りだとか そんな気持ちで、クミコを抱きたくない」

 そう言いきるとカスタムは背を向けた。

「待って、待って下さい。違います。私も、
 私もあなたが好き、愛してます。
 でも、こんなきっかけでも無ければ、私の方からは とても こんなことを…」

 暗闇でも分かるほど 顔を真っ赤にしてクミコは叫んだ。

「………」

「ごめんなさい。ごめんなさい、違うんです」

 クミコは泣き出した。

 かるくため息をつくとカスタムは身を起こして クミコの寝台に腰をおろした。

「いや、悪かった。俺は明日が最期、
 すべてが終わったら
 俺の口から 俺のほうからクミコに告白しようと思っていたんだ」

「………」

「駄目だな、俺って。マニさんやヤヨイさんに色々教えてもらったのに」

 カスタムはもごもごいった。

「改めて言うよ クミコ 愛してる。そして 今、きみを抱きたい」

 カスタムは、ぐっとクミコを抱きしめ やさしい声でささやいた。

「あぁ、カスタムさん」

「………」

 カスタムは黙ってキスをした。

(カスタムさん 好きです。
 怒るからもう言わないけど,それと同じくらい感謝してます。
 今まで 本当にありがとうございます
 
 そして、勇気をください 私の闘神さま)

 闘神を称える唄が、祝賀を祝う人々のざわめきが、
安っぽいカーテンの向こうから聞こえるが,
もう、 恋人たちの耳には届かなかった。



やさしくして下さい…


「闘神都市」アリスソフトより クミコ

「宴の後」


 今回アップした絵の中では 自分的に一番エロいですね、コレ。
バックってやっぱり色々と恥かしいです。
アナルってやっぱNGなんですかね。

 18禁サイトを立ち上げるにあたって、一つのきっかけになった一冊の本「美少女ゲーム歴史大全」
そこから過去へフラッシュアップし、押入れから捜し出した過去のHゲーのパッケージたち。
(ソフトは5インチだったんで、寿命が尽きた)
 やはり原点だろうと 私が一番始めに買ったPCゲームソフト「闘神都市」のクミコです。
今みるとジャギ消しすらしてない ただ影を付ければいいとだけ 頑張っているCGがほとんどですが、
オープニングの夕陽のシーンのその美しさは、私の心の中では今のフルカラーのどんなCGでもかないません。 
 はじめてパソコンを買って「ソフトが無ければただの箱」Basicでピコピコプログラムをうって1週間
ついに待っていたソフトが通販でとどいたその日…
アナログ16色のディスプレイの木目細かさ鮮やかさに、
これはファミコンとはまったく違う機械なんだと感動したものです。
                                                           

 2000-11/27


続き描きました。宴の後 その2