「闘神都市」

「宴の後 その2」


宴の後 その1

「っん……、あ。……ハ…あ」

 借り宿の 安っぽい灯りの下 せまいベッドの上で 身体を重ねる 2人の男女。
今年度 闘神大会 優勝者の新闘神カスタムと クミコである。

「……クミコ、そんなに緊張しないで
 もっと リラックスして いいんだよ」
 全裸で横たわるクミコに 愛撫を重ねるカスタムだが どうも 上手くいかない。
しばらく たっているのだが いっこうに
クミコの 細い身体の芯に残る 緊張ゆえの硬さが ほぐれないのだ。

「どうしたんだい…何か あるのかな」
 身体への愛撫では 中々よくならないので
気持ちからと クミコへの問いかけを 続けるカスタム。

「…ん。……………あの、…あ 灯りが…」
 肩を竦ませる クミコがもらしたのは 部屋の灯りのこと。

 先に カスタムは クミコの服を脱がせられないと
枕もとの 灯りを点したのだ。
 カスタムからすれば ずっと愛しげに思っていた 恋人の裸体。
華奢な女体が 灯りに晒されるのは 願っても無いことなのだが
彼女にとっては 違うようだ。

「どうして 恥ずかしがる事 なんかないさ
 クミコは 誰よりも 綺麗だよ」
 カスタムは またも他の女と 較べるような事を口から滑らした。

 クミコの顔が 僅かに曇る。

「お願いだよ。クミコの全てが 見たいんだ
 俺も 全部見せる。だから キミも……ダメかな」
「………ん、でも」

 若さにはやる カスタムは 実力行使に出た。
身体をずらし 灯りに手を伸ばすと 天井を照らすほどに
明るさを 最大にした。

「やっ…、止めて」
 ビクリと クミコは 咄嗟に
両手で胸を覆い隠し、両足は閉じ ピッタリと身体に寄せた。

「聞こえたんだよ。さっき クミコが言ってた事」
 肩越しに羨ましげに こっちを見るクミコの 顔に 顔を寄せると
カスタムは やさしく そう呟いた。

「え……、なにを 私なんか 言ったかな」
「言ってたよ。私の闘神さまだって…
 そうだね。俺は キミだけの闘神様だ」

「え…喋ってたの 私」
「好きだよ クミコ」
 優しく 口付けし その口を塞ぐと、

「故に
 そなたの唯一の主 闘神として命じる。
 そちの 全身全霊を持って この闘神を見事 昂ぶらせてみせよ」
 一転、現闘神の持つ 烈火の威厳をこめた 口調で カスタムはクミコに命じた。

「はッ…ハイ!」
 目を まるくした クミコは思わず 肯定の言葉を 口にする。
本気かと恐々とカスタムを のぞきこむクミコ。

「アハハハハハハ…」
 冗談だよ、冗談 カスタムはしかめっ面を 崩すと大笑いした。

「でも、だめかな
 クミコが いつも傷ついた俺を看取ってて くれるように
 そんな 気持ちに なれないかな…」

「クスッ。」
 やっと クミコの顔に 普段の笑みが浮かんだ。

「分かりました いいですよ。カスタムさん
 でも、私どうすればいいか…教えてもらえませんか」

 二人の間の空気が ようやく温かなものに変わった。

「そうだなぁ。
 じゃあ 俺の両足の間に 座って」

 クミコは指示通り ゆるく開かれた カスタムの足の間に位置した。
そこからはカスタムの股間が 視界に入るのだろう。顔が真っ赤になる。

「それから そのまま身体を倒して 俺の上に乗るように」
 クミコはオズオズと言うとおり 裸の身体を股間の上に重ねた。
ビクリと いきりたったカスタムの男根が撥ねる。

「そして クミコの胸で 挟み込んで」
 さすがに躊躇いの表情を浮かべるクミコだが
再度頼み込むと 震えながらも 健気に応じてきた。
 身体を半身起こし 両腕の脇をしめ 乳房をよせると
ぎこちない動きで カスタムの そそりたつ性器に指先を添える。
 脈打つカスタムの分身は またも撥ねる。
「アッ!」
 咄嗟に クミコが支えていた指先を 離すと
勢いよく男根はカスタムの下腹を打った。
「ゴメンなさい。……ズゴイ音。痛く なかった」
「大丈夫。さぁ もう一度」
「はい」

 今度は手を離さずに クミコの乳房まで誘導出来た。
ゆたかな二つの乳房が形作る 柔肉の谷間に
カスタムの硬い肉棒が横向きに 埋もれていく。
 (すっげえ…柔らかい)
見事に クミコの乳房の間に カスタムの男根は包まれた。

「どう…ですか。気持ちいい?」
 クミコは 額に興奮の汗を浮かべながら
必死に 脇と掌で 自分の胸を圧迫し カスタムへ刺激を与える。

「あぁ…最高だよ クミコ」
「よかった。」
 カスタムがゆるみきった笑顔で そう感想を述べると
クミコも 嬉しげに 微笑んで見返す。

(やっぱり クミコには 尽くす方が 気が楽なんだな
 ありがとう クミコ。いつも俺の為に)

 もぞもぞとお尻を振りながら 一生懸命 カスタムに感じてもらおうと
羞恥も忘れ 男性器を乳房の間で 遊ばせるクミコをみながら
快感の端で カスタムはそう感謝した。


背景 描きたかったね

 



続く。