二日目、今度は藤川桂介の小説「宇宙皇子」も好きだったので舞台の
鬼のいる金剛山へ。



宇宙皇子と各務
臨・兵・闘・者・皆・陳・裂・在・前!
中学生の時、小説のいのまたむつみの挿絵を見て感動して
絵を描く仕事に就きたいと思ったものでした。



南海電鉄の大阪への帰り河内長野駅のコインロッカーに荷物を預け
山岳バスで金剛山ロープウェイ口までは40分。
天気が荒れ模様なので雨具を買って徒歩で登るか散々迷うも
登山口はロープウェイ口から3kmも前なので小角様の試練の前に早々にヘタレる。
時間も遅かったし…。午後2時発のロープウェイに乗ったのかな。


いかにもな山頂付近の絵図。

登山口は左の左下。

ロープウェイの終着は見えてるトコのも一つ先。

山々山奥。

左の雨降られてるのは午前中までいた高野山辺りか。

とりあえず山頂の「香楠荘」で遅い昼飯に山菜蕎麦。
ウマー! けど外は土砂降り。

雨の中、傘をさして頂上付近を散策。
神社までは1kmちょい。

葛木神社への一の鳥居。

一言主を奉る葛木神社。

法起菩薩・役の行者を奉る転法輪寺。

不動明王。
角のある北天の神の子
宇宙皇子もピンチになると不動明王に化身してました。

行者堂。
金剛山の開祖、役小角を祀っています。
神変大菩薩の幟旗が仰々しい。

登山路の頂上はこちらか。
時間が〜。山の昼間は短い。

案内図を見ると上りより早い下りの予想時間なら
バスにギリギリで間に合いそうなので
意を決して徒歩で下山。

雨もやんだし、山も慣れたので黙々と山を下りる。
階段が多い〜。膝にきます。

役の小角は今じゃトレッキングの開祖ともされてるそうで
金剛山は「目指せ百度」の回数登山の山になってるそうな。
ウルトラマン地蔵は「あと半分、がんばれ」の寄進。


「太平記」で赤坂城を落とされた楠正成が
幕府の大軍を百日に及ぶ篭城戦で撃退した山城
千早城は金剛山の中腹。


きつい山道と官軍の菊の紋。

二の丸は千早神社になってます。
本丸はただの休憩所でそうだとは気がつかなかった。

三の丸から大阪を望む。
反対側を向くと金剛山山頂が見える
密かに開けた絶景ポイント(?)です。

淡路島と明石海峡大橋も見えたような。

登山口はいきなりこの階段で、上ろうとしたら
最初からのハイペースに絶望してたかも。

なんとかバスにも間に合いました。
そうなると上りも歩いてみたかったなぁ
とか思っちゃったり。

壬申の乱の最中に生まれた宇宙皇子は小角様に帰依し
都の大津皇子や佐保姫、藤原不比等とちょこちょこあってましたが
天武・持統(女帝)天皇代の飛鳥清御原宮、持統・文武・元明天皇代の藤原宮にしても10km以上あって
ヒョイヒョイ行くには遠すぎますね山越えだし。さすが鬼の足です。

金剛山自体、奈良というよりも大阪の山みたい。奈良は吉野の山でしょうか。
西東京在住の私には近所の高尾山を二倍の山奥、高さにした感じ。
山院の規模は同じくらいか。高尾山も修験道、役行者に連なる山です。



夜はまたコテコテの大阪の風俗街が無い歌舞伎町、新世界。
地元の定番串かつ店の「てんぐ」で夕飯です。
3000円でジョッキ2杯と串かつ20本。
牛肉の串かつ、ブタの豚かつ、味噌のどて焼き、レンコン、
タコ、青と、シイタケ、うんまぁ〜で
ほろ酔い加減で界隈をうろついてオール50円ゲーセンなどで遊んできました。

泊まったホテルはバックパッカーご用達の安くて簡素な部屋。


三日目、奈良へ。
一日目、高野山に戻る。