北信五岳の謎・・・「2,000m級の山々の中で、何故1,400mにも達しない斑尾山が入っているのか」「何故焼山や火打山などが入っていないのに、新潟県にある妙高山が入っているのか」「何故戸隠連山の中で西岳でなく戸隠山が入っているのか」・・・これらすべての謎については、そもそも「北信五岳」という呼び方のルーツを探れば解決します。
「北信五岳」は志賀高原・草津温泉方面から正面に見える山々を呼びます。一番手前にある斑尾山は、北信五岳のうちで標高は一番低く1,400mに及びませんが、志賀高原側から見ると他の2,000m級の山々と同じ高さに見えます。また、一番奥に位置する妙高山は北信五岳の中では唯一新潟県に属しますが、地図を広げていなければ県境などわかりません。また、焼山・火打山はその山陰に隠れて見えないのです。西岳についても同じ理由で戸隠山が邪魔をして見えません。
これらの山の殆どが火山活動の末に出来ているため、山脈を形成することなく単独峰が点在する北信の美しい眺めを作り出しています。またこのため、冬には日本海側からの寒気が入り込みやすく、本州中部としては有数の豪雪地となっており、毎年全国各地から多くのスキーヤーやスノーボーダーが訪れます。
北信五岳やその周辺の山々の麓は標高600m〜800mの平地で、高原野菜や果実の栽培が盛んに行われ、のどかな田園風景が広がっています。