SANSUI AU-07 ANNIVERSARY MODEL
山水といいっても、京都北山の清流という趣です。
どこまでも透き通っていて、さわやかなのに、きらきらしていて、でも限りなく無味無臭です。
これは、出力段がトランジスタなのですが、どちらかといえばMOS系の音質です。
山水はここである極みに達してしまいました。
ピュアオーディもマニアのものとなり、とはいえ、お金が余っている人が買うのには、安く、無い人には手が出ないというこの価格です。
製品としてはおそらく完璧だったのですが、マーケティングとしては全く駄目立ったようです。
トランジスタといってもオーディオ用に開発された、NM-LAPTという素子を使用しています。
伝統のバランスアンプ回路として、パワー段,上下対称ドライバー段ともクローズドループとして動作の安定性 と回路内部の動的歪の低減を図った「ADVANCED
HYPERα-Xバランス回路」を搭載しています。
電源部も、アースから完全独立させたクローズドループ構成の「ADVANC-EDα-Xバランス電源」としています。
さらに、通常なら精密測定機器化や医療機器にしか使われない、高級セパレートアンプでも例の少ないテフロン基板を採用しています。
その他、コンストラクションパーツとしても強化ツイン・モノラル・コンストラクション、アイソレーティッド・メカニカル・フィードバック、金メッキリードのパーツ、金メッキ純銅楕円インシュレーター、WBT社製OFC合金・24カラット硬化金メッキ端子などがおごられた何も言うことの無い構成です。
筐体も分厚いアルミでできていて、文句の付け所がありません。
限定版といわず受注生産ででも作り続けてもらいたかった気もします。
惜しむらくは、プリアウトがない点です。
ほしいと思うなら、手に入るうちに無理してでも買っておいたほうがいいかもしれません。
マークレビンソンと並べても引けをとらないはずです。
ま、並べて使う人はいないでしょうか。
ただ、ブラックフェイスのシリーズからの買い替えには不向きです。
ブラックフェースの山水と比べればアキュフューズよりと、思ったほうがいいでしょう。
2002/07/10 Yahoo Auction